今日は、日本の人口動態について、非常に象徴的なデータをご紹介します。
テーマは**「20歳の人口」**です。
成人式(現在は「二十歳の集い」など)の主役である20歳の方々の数は、その時代を映す鏡とも言えます。
今回は、バブル経済の余韻が残る**平成3年(1991年)と、現代の令和5年(2023年)**の20歳人口を比較し、この約30年間で日本がどう変わったのかを考察します。
衝撃の比較データ:約77万人の減少
さっそく、総務省統計局のデータを見てみましょう。
* **平成3年(1991年)**の20歳人口: 194万人
* **令和5年(2023年)**の20歳人口: 117万人
(※各年1月1日時点の推計人口)
驚くことに、この約32年間で20歳の人口は77万人も減少しています。
令和5年の人口は、平成3年の約60.3%。
つまり、およそ4割も減少してしまったことになります。
なぜこれほど減少したのか? 時代の背景を考察
この劇的な減少には、明確な理由があります。それぞれの時代の背景を見てみましょう。
考察1:平成3年(1991年)-「第二次ベビーブーム」世代が20歳に
平成3年に20歳だった方々は、1971年(昭和46年)生まれが中心です。
この時期は、まさに**「第二次ベビーブーム」(1971年~1974年)**の幕開けの年。団塊ジュニア世代とも呼ばれる彼らが成人を迎え始めた時期にあたります。
この数年後、平成6年(1994年)には20歳人口が207万人に達し、ピークを迎えます。平成3年は、そのピークに向かっていく「人口が多い」時代でした。
街には活気があり、若者向けの市場も非常に大きかったことが想像できます。
考察2:令和5年(2023年)-「少子化」トレンドの真っただ中
一方、令和5年に20歳だった方々は、2003年(平成15年)生まれが中心です。
この時期は、すっかり「少子化」が社会の共通認識となった時代です。合計特殊出生率は長期的に低下傾向にあり、2003年の出生数は約112万人でした。
平成3年(1991年)の出生数が約122万人だったことと比較しても、生まれた子どもの数自体が減少トレンドに入っていたことがわかります。その結果が、ストレートに30年後の20歳人口に反映されているのです。
この変化が意味すること
20歳の人口が30年間で4割近く減少したという事実は、単に「若者が減った」という話では終わりません。
* 労働力不足の深刻化
20歳は、大学や専門学校に進学する人、あるいは社会に出て働き始める人が多い年齢です。この層が薄くなるということは、将来の労働力、つまり「働き手」が減少することを意味します。
* 社会保障制度への圧迫
日本の年金や医療といった社会保障制度は、現役世代が高齢者世代を支える「賦課方式」が基本です。支える側(若者)が減り、支えられる側(高齢者)が増える「少子高齢化」が、データとして明確に表れています。
* 国内市場の変化
若者をターゲットにした商品やサービスの市場は、平成時代と比べて縮小していると言えます。企業は、国内の若者向けだけでなく、高齢者向け市場(シルバー市場)や、海外市場に活路を見出す必要に迫られています。
まとめ
平成3年から令和5年への30年間で、20歳の人口は194万人から117万人へと激減しました。
これは、日本が「第二次ベビーブーム」世代の活気から、「少子高齢化」という大きな課題に直面する時代へと移行したことを示す象徴的なデータです。
この現実を直視し、社会全体でどう支え合っていくのか、どう経済を維持していくのかを考える必要がありそうですね。
ちなみに平成3年とは、私が20歳の年です。時代の流れは早いですね。